陸上男子短距離で東洋大の桐生祥秀(19)が28日、米テキサス州オースティンで行われたテキサス・リレーの100メートルで、3・3メートルの追い風参考記録ながら9秒87をマークした。追い風2・0メートルを超える条件下の記録は公認されないが、100分の1秒までを表示する電気計時で、桐生は日本勢初の「9秒台」となった。
手動計時では1995年に伊藤喜剛が追い風9・3メートルで9秒8を出したことがある。日本記録は98年に伊東浩司が出した10秒00。桐生は京都・洛南高時代の2013年4月に日本歴代2位の10秒01で走り、9秒台突入の期待が高まっている。
▼桐生祥秀の話
追い風参考だが、初めて9秒台が出て良かった。気持ち良くスタートできた。50メートルからはスピードに乗って、いつもよりリラックスして走ることができた。公認で出せれば良かったけれど、9秒台を体感できた。
▼土江寛裕コーチの話
追い風参考記録ではあるが、9秒台で走れたのは想像できないセンスだ。この感覚をひな型にして、追い風ではないときに生かせる。びっくりはしたけど、よしっ!という感じ。