日本人にとって、W杯に「出る」ことそのものが夢物語の時代がありました。
1998年、日本が初めてW杯への出場権を「勝ち取る」時がやってきました。
2002年、韓国との「共同開催」でW杯が日本にやってきました。
2006年、ゴールデンエイジをもってしても、「世界の壁」にぶち当たりました。
2010年、谷間と呼ばれた世代が、日本サッカーの「新時代」を切り拓きました。
そして迎えた2014年、、、
「世界の頂点」に向けての旅がいよいよ始まります。
これまで日本サッカーは、W杯初出場以降急激な成長を遂げてきました。
サッカーというスポーツそのものがまったく定着していない世代、W杯というものが現実味を帯びてきていた世代、サッカーが子供たちにとっての人気スポーツとなっていた世代、そう、今やサッカーと共に人生を歩んできていることが当たり前のようになっている人もいる時代となりました。
それぞれの世代で、数え切れないほどの人が未来への「意志」を持って日本サッカーの発展に寄与してきました。
選手はもちろん、JFAのスタッフ、監督・コーチ、プロになることを夢見てボールを追いかけ続けた人、裾野を広げたお父さんコーチ、自分はやったことがなくても本気で応援してくれるサポーター・・・
すべての人の想いが日本の代表としてピッチに立つ選手を支え、つき動かします。
日本中の人が食い入るように見つめる“サッカーボール”に「意志」はありません。
あの球は、何もしなければそこにとどまり続けるものです。
では、なぜここまで多くの人を惹きつけ、魅了し、感動をもたらすのでしょうか?
それは、そこに数え切れないほど多くの人の「想い」が、「夢」が、溢れんばかりに詰め込まれているからです。
あの小さなボールは、人の「意志」というエネルギーを使ってピッチを動き回ります。
そう、何億人もの「想い・夢」のぶつかり合いに、人々は釘付けになるのです。
そうして、生まれた場所も、育った環境も、年齢も、何もかも違う何万人もの人を、あのたった1つの“球”がその時、同じ時間を同じ場所で同じ感情で「つなげる」のです。
現代においてここまで多く人を「つなげる」ものは他にあるでしょうか。
最終的に直接あのボールを動かすのは選手たちの“意志”ですが、そこにはチームの勝利を願う何百万、何千万、何億ものサポーターたちの“想い”が込められているのです。
いよいよ、始まりますね。
今回のW杯ではどんなドラマが生まれるのか、今から楽しみです♪